2011年03月17日

長野県での節電について

長野県で節電をしても、東京電力の余力には直結しない。

理由は周波数。
東京電力・東北電力・北海道電力は50Hz
他は60Hzである

60Hz圏内で節電をしても50Hz圏内の余力とはならないという話。

周波数変換所というのがある。
その名の通り周波数を変換して、相互に送電しあう設備だ。
周波数変換所の性能をフルに使って、60Hzから50Hzに送電しても
現段階で60Hz側が供給力不足になることはない。

発電した時点で周波数というのは決定される。
発電機の回転数によって決定される。
一部には60Hz/50Hzの両方で発電可能な発電機がある。
これらには、日常的に60Hz/50Hzの切り替えを行い、供給力を賄うものと、
今回のような緊急時用のものとある。
日常的に切り替えて運転している発電所では、既に50Hzでフルに発電中。
緊急時用は順次、送電中。


ということで60Hz圏内で節電しても東京の停電が回避できるわけではない。

しかし「現段階で60Hz側が供給力不足になることはない」
としたのは今が「春」だからである。
これから、気温が上がり、需要のピークを迎える夏となる。
現在、50Hz向けに送電しているため、この状態が夏まで続くと
60Hz圏内で計画していた「今年の夏の供給力予想」が崩れる。

しかしながら60Hz圏内で計画停電が行われる事態にはならない。
むしろ、ガンガン電気を使って、日本経済を回したほうが復興への近道となる。


実は木曽川・天竜川には50Hzで発電できる発電所がある。
天竜川に流れる水も、今回の事態に一肌脱ぐってわけだ。
もう少しで天龍村の発電機を50Hzで運転できそうだ。
25年ぶりの運転であるため、当時のことを知る人は少ない。
スイッチを捻って「発電開始!」って訳にはいかない。簡単ではない。   
タグ :停電節電


Posted by 源屋 at 18:39Comments(0)